王室研究会連合活動記録

大学連合サークル、王室研究会の日々の活動を綴ります。

ペルシア戦争とポエニ戦争

こんにちは。北大王室研究会です。

 

本日はペルシア戦争ポエニ戦争について紹介しようと思います。

一見この2つの戦争は関係が薄いように思われます。しかし、経済的側面から捉えるとある共通点が見えてきます。

 

 

ギリシア人V.S.フェニキア

さきほどの共通点がこれです。この対立軸に基づいて上にあげた戦争の背景の簡単な紹介をしようと思います。高校世界史をほんのちょっと掘り下げるレベルでいこうと思います。

 

ペルシア戦争

ペルシア戦争はアケメネス朝ペルシアとギリシア諸都市の間での戦争です。

まずはアケメネス朝ペルシアの説明を簡単にします。この国はペルシア人によって建国され、オリエント世界を統一しました。ペルシア以前にオリエントを支配していたアッシリアは征服した地域に圧政を敷き、反発をまねき、崩壊してしまいます。

アッシリアの失敗から学んだアケメネス朝は寛容な統治を行い、経済重視の政策を行いました。特にフェニキア人(海上交易)やアラム人(陸上交易)の経済活動を保護しました。その一環としてアケメネス朝は王の道と呼ばれる道路建設を行いました。アケメネス朝にとって、彼らによる交易は重要な経済基盤だったのです。

 

睨まれたギリシア

一方、ギリシア人は地中海沿岸各地に交易拠点(現在のナポリなど)を築き、一大勢力となっていました。フェニキア人にとってはギリシア人が目障りでした。フェニキア人を保護下におくアケメネス朝にとってもギリシア人の存在は不愉快でした。そんなときにアケメネス朝支配下にあるギリシア人都市の反乱にアテネが介入しました。アケメネス朝はこれを口実にギリシアへ侵攻し、交易利権の掌握を狙います。こうしてペルシア戦争が始まっていきました。

 

ペルシア戦争後のアケメネス朝ペルシア

アケメネス朝は戦争には勝利できませんでしたが、アテネやスパルタ、テーベなどのギリシア人諸都市の対立に介入することで、相対的にギリシア世界に対して優位に立とうとしました。

しかし、新たにギリシア世界の雄となったマケドニアアレクサンドロス大王による東方遠征によって滅亡しました。

 

ポエニ戦争

続いてはポエニ戦争です。ポエニ戦争はローマとカルタゴの間での戦争です。

都市国家という形態からはじまったローマという国はイタリア半島を統一していきました。その中で、半島南部にいた多くのギリシア人を支配下におきました。彼らが持っていた地中海での交易利権に目をつけ、ローマはギリシア人の経済活動を保護しました。そうすると、ローマとギリシア人は地中海で交易を営むフェニキア人を疎ましく思うようになります。

この頃、フェニキア人はアフリカ北部にカルタゴという都市を拠点としていました。以下、ローマはギリシア人の経済活動を支援するため、カルタゴに戦争を仕掛けました。これがポエニ戦争です。

 

第一次ポエニ戦争イタリア半島のすぐそばにあるシチリアという島が主戦場となりました。これはシチリアギリシア人都市のシラクサフェニキア人都市のパレルモがあったためです。シラクサはあのアルキメデス生誕の地です。

 

カルタゴの滅亡

カルタゴは一度ローマに敗北しました。しかし、依然としてカルタゴは経済的には繁栄していました。ローマはフェニキア人の交易利権を奪うために戦争を開始したので、この状況は面白くありません。再びローマはカルタゴと戦争しました。結果カルタゴは徹底的に破壊されてしまいました。

 

ポエニ戦争後の地中海

ハンニバルというカルタゴの名称に苦しめられながらもローマはポエニ戦争に勝利しました。ついに、ローマは地中海世界における覇権を獲得し、地中海を「我らの海」と称するようになりました。ギリシア人はローマの覇権のもとで安定して経済活動を行うことができるようになりました。ギリシア人V.S.フェニキア人という対立軸はギリシア人の勝利で終わりました。

 

最後に

最初に述べたようにペルシア戦争ポエニ戦争は関係の薄いようにみえます。しかし、上記のようにこの2つの似た構図で捉えることもできます。一見無関係に思える事象に関連を見出すことも歴史の醍醐味だと思います。この記事を読んで歴史は暗記だけではないと思っていただけたら幸いです。

 

                                                                 北海道大学王室研究会(大学非公認サークルです)

 

…ここまで書いた後になんですけどアレクサンドロス大王の東方遠征も似たような文脈で捉えられるんですかね。遠征中、フェニキア人都市はかなりアレクサンドロス大王に抵抗したそうですし、気になります。このあたりは投稿後に編集し直すかもしれません。